8月3日

8月3日はすみれの命日。

私が小学生だった時にうちに来たすみれは、本当に私に色んなことを教えてくれた大先生。

中でも、『犬にしつけをする』という考えがなかった私たちダメダメ家族に、「だめな事といい事をきちんと教えるのは人のためだけじゃなくて犬のためでもあるんだ」、ということを一番強く教えてくれた気がする。

我が家のボスになってしまったすみれは、今思えばいろんなストレスを抱え込んでいたんだろうな、と思う。


私が専門学校に通うようになってからは、意識がガラッと変わり、接し方も変えようとしたけれど、もうおばあちゃんになっていたすみれに、すぐに受け入れてもらえるわけもなく、なかなかうまくはいかなかった。

最後は乳腺腫瘍、副腎機能亢進症と病気で亡くなってしまったけど、乳腺腫瘍だってもっとスキンシップをきちんとはかれていたら、ずっと前に発見できていたに違いない。

ほぼ寝たきり状態になってからは、しつこくすると怒ってはいたけどだいぶこちらに心を許してくれるようになり、亡くなる前日は、いつも私がバイトから帰る時間になるとよたよたと庭に出て、家族と共に私を待っていてくれたらしい。

その日はたまたま遅くなってしまってたので、私が帰った時すみれは家の中だったけど、病気で倒れてから初めてしっぽを振ってのお出迎えだった。


すみれに教わったことはみんな、花子と過ごす日々に生かすことができた。

悲しいお別れも、意味のないものには絶対にならないんだなと思う。